フィット/ヴィッツ2台比較|広さならフィット。ヴィッツは安全面で有利
ヴィッツ(トヨタ)はどんな車?
ヴィッツは2010年12月に日本で発売が開始され、現行モデルで3代目になります。ラインナップは1.0L・1.3L・1.5Lの3モデル展開をしており、14グレードも用意されています。価格は115万円~となっており、軽自動車よりも安く割安な設定です。
今回のフルモデルチェンジでは、新開発のエンジンとスマートストップの採用などによりJC08モード燃費25.0㎞/Lの低燃費を実現しています。従前モデルと比較すると、5㎞/L上昇しておりコンパクトカーガソリン車ではトップクラスの燃費水準となっています。
またフロントドアガラスには、高性能UV吸収剤を使用したスーパーUVカットガラスを新たに採用する事で、紫外線を約99%カットするなど標準装備も従前モデルから充実しています。
先進の安全装備であるToyota Safety Sense CもFを除くスマートストップパッケージ・RSに標準装備しています。JNCAP予防安全性能評価において、高得点で最高ランクのASV+獲得するなど安全性にも定評のある車種となっています。
フィットとヴィッツを比較
①ラゲッジの容量・使い勝手共にフィットの圧勝。
フィットとヴィッツのラゲッジの容量をを比べると、フィットが5名フル乗車時で363Lとコンパクトクラスではトップレベルの容量を誇っているのに対し、ヴィッツは278Lと平均以下となっています。
またフィットはリアシートに左右が独立したダイブダウン機構を備えており、シートが沈み込むためフラットなフロアになりますが、ヴィッツはリアシートを倒した状態ではシートとフロアに段差が生じてしまいます。(アジャスタブルデッキボードをオプションで追加すればフラットにする事も可能)使い勝手の面でもフィットの方が上回っており、ラゲッジスペースではフィット圧勝になります。
②フィットの方が室内が広く居住性は高い。特に後席で差が。
室内長1,935㎜×幅1,450㎜×高さ1,280㎜のフィットは、ヴィッツに比べてそれぞれ15㎜・60mm・30㎜広くなっており、室内の居住性が高くなっています。
特に後席でその傾向が見られ、フィットの頭上空間が握りこぶし1.5個・足元が2個のスペースを確保しているのに対し、ヴィッツは頭上が1個・足元が1.5個となっています。フィットの方が居住性に優れており、後席も使う機会が多いファミリー層にはおススメです。
③前方視界はどちらも良好。後方視界は圧倒的にフィット。
フィットとヴィッツの視界で比べてみると、前方の視界はどちらもピラーが細く、三角窓も用意されているためどちらも良好です。しかし後方視界では、圧倒的にフィットの方が見やすくなっています。
フィットは大型のリアガラス・埋め込み式のヘッドレストを採用しているので、バック時に直接後方確認する際に邪魔になりません。対するヴィッツはリアガラスが小さめな上に、ヘッドレストが視界を遮ってしまいます。前方視界は大して差がありませんが、後方視界はフィットの方が良くなっており、死角が少ないです。
④幅広い車速域に対応した自動ブレーキを備えるヴィッツが安全面でリード。
予防安全性能アセスメントで最高ランクのASV+を獲得するなど安全性に定評がある両者ですが、自動ブレーキの性能ではヴィッツに軍配が挙がります。
ヴィッツはToyota Safety Sense Cの搭載により、自動ブレーキが約10km/h~80km/hの車速域で作動するなど低速~高速域まで対応しています。対するフィットのシティブレーキアクティブシステムは、車速が約30km/h以下の低速域で前方車両との衝突の回避・軽減を自動ブレーキで支援してくれます。ヴィッツの方が幅広い車速域に対応しており、安全面では一歩リードしています。
⑤1.0Lモデルは115万円からの割安な設定。自動車税も毎年5千円の差が。
車輌本体価格で比較すると、フィットは129万円(1.3L G)~・ヴィッツは115万円(1.0L F Mパッケージ)~の設定となっており、エントリーグレードで14万円の差があります。軽自動車でも130万円台が普通になってきつつある中で、110万円台で買えるヴィッツは割安感があります。
また排気量に差があるため、毎年の自動車税も5千円ヴィッツの方が安くなるメリットもあります。初期費用を抑えたい方なら、価格・維持費の安いヴィッツは検討の余地がありそうです。
まとめ
ファミリー層には、十分な広さのあるフィットがおススメ。ヴィッツは価格面・安全面でメリットあり。
フィットはコンパクトクラスではトップクラスの広さを誇っており、荷物を積む量の多い方や後席を使用する機会の多いファミリー層などには、おススメの車種となっています。また全体的に窓の面積も大きく、死角も少ないので運転もしやすいです。女性や免許取得してすぐの方にも向いています。
対するヴィッツは直線的なフォルムになっており、窓ガラスの面積も小さくフィットに比べてやや死角が多めです。ただそうした死角になる部分を補ってくれるマルチビューバックガイドモニターなどをオプションで設定しているので、ヴィッツを選ぶ際には是非付けておきたいところです。
安全面では、先進の安全装備であるToyota Safety Sense Cを備えており、フィットより幅広い車速域で活躍してくれます。価格面でも1.0Lモデルなども用意しているので、コストを抑えたい方は軽自動車より安い価格で手に入るのでおススメです。