DS「DS3」燃費19.8km/L、価格259万円~|メリット・デメリット(欠点)
DS3は2016年6月に日本で発売が開始された新型車になります。DSが独立する前のシトロエン時代の旧型からは、フェイスデザインを変更したほかに、パワートレーンを1.6Lから1.2Lにダウンサイジングしています。
実質2代目なのですが、DSに変わったため一応新型車の扱いになります。ただ基本設計・価格設定などは旧型をそのまま受け継いでいるところもあり、安全装備などややライバル車から遅れをとっている点も見受けられます。
DS3のメリット(良い点)
①JC08モード19.8km/Lと旧型比58%の燃費向上。
ダウンサイジングした1.2L直列3気筒ターボ&ストップ・スタートシステムを搭載した新型DS3は、旧型より70Kgの軽量化に成功しており、JC08モード19.8km/Lの低燃費を実現しています。(Sport Chicのみ16.6km/L)
輸入車コンパクトカーでライバル車にあたるMINI3ドアと比較すると、20.2km/Lと、やや劣るものの同程度の燃費水準になります。旧型比では実に58%も向上させており、普段の足としても十分に使えるレベルです。
②わずか16秒で開閉可能な電動ソフトトップを採用。
3層構造のキャンバスを用いた電動ソフトトップ装備する新型DS3 CABRIOは、優れた耐久性と遮音性を実現しています。オープンカーほどではありませんが、十分な開放感は味わう事が出来ます。
頭上のルーフコンソールにあるスイッチを操作すると、全閉状態からわずか16秒でフルオープンになります。また走行中も120km/hまで開閉可能となっており、いちいち速度を落としたり、止まって操作する必要もありません。急な天候変化にもすぐに対応出来るので、雨に濡れる心配もありません。
③コンパクトなボディー&前方視界も良く、運転しやすい。
全(長3,965mm×幅1,715mm×高1,455mm)の新型DS3は、全幅が1,700mmを超えているため3ナンバーサイズになるものの、コンパクトなボディーに抑えてあり、一般的な機械式立体駐車場にも入るサイズになります。(全幅1,850mm・全高1,550mm以下の制限が多い)
また最小回転半径は、5.4mmと輸入車コンパクトカーではまずまずの数値となっており、狭い路地でのUターンも楽チンです。前方視界も良く、女性や運転歴の浅い方でも運転のしやすい車種になります。
④外装だけでなく、内装も自由に組み合わせが可能な貴重な車種。
新型DS3は、ビークルパーソナリゼーションの名の下に外装では7色のボディーカラー・4色のルーフ&ドアミラー・3パターンのホイール、内装では2色のダッシュボードなど豊富な設定がラインナップされています。
発売当初は19パターンの組み合わせしかありませんでしたが、受注生産扱いにより多様なオーダーに対応しています。外装・内装まで自分の好みに合わせて自由に組み合わせる事が出来る車種は珍しく、貴重な1台と言えます。
DS3のデメリット(欠点)
①ラゲッジスペースは後席格納時にフロアに段差が生じる。
通常時で奥行き660mm×幅990mm×高さ820mmの新型DS3は、容量は270Lとあまりラゲッジスペースは大きくありません。リアシートを倒しても奥行きは最大で1,300mmまでしか拡大せず、大きな荷物を積むのは厳しいかもしれません。
しかもリアシートを格納した状態では、シートとフロアに段差が生じるため、フラットな床面にはなりません。室内の収納も少なめになっており、使い勝手の面はあまり良いとは言えません。
②自動ブレーキは搭載しているものの、軽自動車並のレベル。
新型DS3はフロントガラス上部に内蔵されたレーザーセンサーにより、前方の車両や障害物を検知して衝突回避・被害軽減に貢献するアクティブシティブレーキを搭載しています。
しかし対象は車両のみとなっており、歩行者や自転車には作動しません。また速度は約5~30km/hと低速度域でしか反応しないので、作動するシュチュエーションも限られます。日本ではこのレベルは軽自動車と同等となっており、200万円以上するコンパクトカーではやや物足りない装備です。
③259万円~と輸入車コンパクトカーでもやや割高な感はあり。
エントリーグレードChicの車両本体価格が259万円~新型DS3は、最上級モデルは399万円とほぼ400万円にも達する高級コンパクトカーになります。装備・性能・ブランド等が異なるため一概には比較出来ませんが、MINIの3ドアが230万円~となっており、輸入車コンパクトカー中でも高めな価格設定と言えます。
国産車と比較すると、CR-ZのHV仕様であるαが270万円と後10万円ちょっと出せば買えるレベルとなっており、正直割高感があるのは否めません。